施設介護中に家に帰りたがる利用者「帰宅願望」対処法


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施設介護中に家に帰りたがる利用者「帰宅願望」対処法
施設で介護サービスを受けている途中で自宅に帰りたいと訴える「帰宅願望」の利用者さん(被介護者)の正しい対処方法です。デイサービスなど施設で働くヘルパーさんは参考にしてください。

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帰宅願望とは

介護サービスにおいて、施設にてサービスを提供する種類は、施設入所、デイサービス、ショートステイの3種類があります。

このうち施設入所では長期間、デイサービスは日中、ショートステイでは1泊2日から長い人では1ヶ月程度施設で過ごしサービスを受けるようになります。

施設でサービスを受けている途中で自宅に帰りたいと訴える利用者さんがいるのですが、これを帰宅願望といいます

被介護者が帰宅願望を訴える理由としては、家のことが気になった、お金を持って来なかった、落ち着かない、といった理由や、プライドの高い方だと別にここまでしてもらう必要はないとか、逆に皆さんに迷惑をかけて申し訳ないといった理由もあります。

認知症の方になると、ここがどこだか解らない、日が暮れてきたから帰る、中には誘拐された警察に訴えると興奮されるようなことまであります。

被介護者が帰宅願望を訴える様々な理由

一般的にデイサービスやショートステイなどの施設介護サービス、訪問介護サービスを含めて、利用者さん(被介護者)自らが望んで介護サービスを使っていることは極端に少ないのが現状です。

ほとんどがご家族様による介護サービスの利用希望であり、利用者さんはご家族の意向によって介護サービスを利用しています。

このことから、きちんと介護サービスを利用していると理解している利用者さんであっても、納得はしていたとして、仕方なく利用されているというのが現状です。

福祉業界ではノーマライゼーションやクオリティオブライフをうたっていても、一般社会では福祉サービスを利用して施設に行くということに、まだまだネガティブなイメージが付きまといます。

近年施設では重度化が進み認知症を患っている利用者さんや、寝たきりで言葉を発することができない方が施設利用者の多くを占めています。

施設サービスを利用し始めて身の回りのことをしてもらえたとしても、知っている人がいない。

かろうじていたとしても会話が成り立つ状態にないというように、特に利用し始めの方は孤独を感じやすい環境にあります。

認知症がある場合はもっと深刻で、なぜ自分が施設に連れて来られたのか理解できない。

誰も知っている人がいないという精神状態からますます混乱を誘発して、自分がよく知っている安心できる場所である自宅に救いを求めると考えられます。

デイサービスやショートステイでは、一日、あるいは何日か我慢すれば帰れるという希望があるのでまだいいのですが、入所したら亡くなるまで生活しなければならない施設サービスでは、もう自宅に帰ることができないとういう絶望感が余計に帰宅願望に滑車をかけます。

はじめは遠慮していても、長期間施設で管理されて食事や入浴は決まった時間にしなければならず、持っている病気によっては食べ物や水分も制限を受ける環境でストレスも溜まる一方です。

家に帰りたがる利用者「帰宅願望」の対処法

基本は介護施設に慣れてもらうことです。自分が施設にいる意味を頭では理解していても、やはり自由になんでもすることができる自宅に帰りたいと思うのは当然の理由です。

その理由の背景には孤独感や不安、ここにいても落ち着かない、つまらないという思いから帰宅願望に繋がります。

ではどのようにして対処すればいいのでしょうか?

施設にいるということが判る利用者さんと、認知症があって施設にいるということが理解できない利用者さんに分けて対処法を説明していきます。

帰宅願望対処法1.「職員が働き掛ける」

入所したばかりで慣れない利用者さん(被介護者)や、内向的な性格の利用者さんには職員から様子を見ながら働き掛けて、まずは顔なじみの職員を作ることで、安心してもらうことが必要です。

利用者さんにも個性があり、人との相性もあります。

誰か担当の職員を決めるのではなく、職員一人一人が意識して関わる過程で相性のいい介護職員をみつけてもらいます。

そうすることで利用者さんの孤独感が和らぎ、何か困ったことがあったらあの人に頼めばいいというように安心感を与えることができます。

帰宅願望対処法2.「利用者同士を仲介する」

利用者さんの行動範囲は思っているよりも狭く、施設内やサービス利用者の中に知り合いや、近所の方がいても気付かないことも多いものです。

そこで職員側から「今日○○さん来ていますよ。」と声掛けをして知らせたり、知り合いの利用者さんのところに連れていったりすることで、利用者さん(被介護者)同士の交流を仲介する必要があります。

あるいは利用者さん同士は知らない間柄であっても、職員が間に入りご近所の方や、気が合いそうな方を紹介したり、会話を取り持ち利用者さんの交流を構築してあげることで、利用者さん自身の顔なじみを増やしていくことが求められます。

帰宅願望対処法「認知症の方の場合」

認知症がある場合は対応が異なります。
まず介護施設にいることを理解できません。

また被害妄想があり、ひどい時は誘拐されたと本気で思い込んでいますし、無断外出にも気を付けなければいけません。

自分を抑えることができずに興奮する場合もあるので、正攻法でヘルパーが説得しても全く効果がありません。

このような場合はドライブや散歩に連れ出して気持ちを落ち着かせて、落ち着いたところでお茶を飲んでもらったり、好きなお菓子を食べてもらったりと、意識を変えることで対応します。

興奮時には無理に止めないで、思う存分歩いてもらって疲れてもらうことも効果的です。こちらから止めずに自ら疲れて戻ってきた時に関わりましょう。

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