利用者さんに敬語を使う?タメ語を使う?うまい使い分け方


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利用者さんに敬語を使う?タメ語を使う?うまい使い分け方
ヘルパーの言葉使いで正しいのはタメ語(タメ口)?敬語?どちらが正しいのでしょうか?ヘルパーは利用者様よって、上手に使い分ける必要があります。

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教科書では敬語なのに施設ではタメ語?

介護系の専門学校やヘルパー講習等を経て介護施設に就職される方は多いと思います。

学校や講習でテキストを使って習う、あるいは指導される場合、「利用者はお客様です。お客様に敬語を使うのは当然です。間違ってもタメ語や命令口調を使ってはいけません。」と教わるのではないでしょうか。

しかしながら実際に施設に就職して現場で介護に携わると、利用者と親しげにタメ語で話している職員を目の当たりにする場面に出くわし、教わってきたことと違うのではないか?と困惑された方も少なくないのではないでしょうか。

それではタメ語を使っている介護職員(ヘルパー)が間違っているのか?あるいは敬語を使えと教えた学校が現場を解っていないだけなのか?

答えはどちらも当てはまりません。
実際に利用者に対してどのように話せばいいのか?考えていきましょう。


敬語を使われてイヤな気分になることもある

単純に介護職員(ヘルパー)と利用者を、店員とお客に差し替えて考えてみましょう。

凄く解り易い例えになってしまいますが、この場合店員がお客にタメ語を使うのは一般的にはあり得ません。

業種によってはお客と長い付き合いがあって、仲が良くなった場合タメ語で話すケースがあるかも知れませんが、そうでない限り敬語になります。

介護施設に置き換えると必ずしもそうではありません。
なぜそうなるのか?

一つは先ほど話した付き合いが長くなって親しくなった場合にタメ語になるケースがあると言いました。

介護施設に入所すると長い方では10年以上利用されている方も少なくありません。

また利用者にとっては自分の身の回りの世話をしてくれる介護職員(ヘルパー)を家族のように思ってくださっている方も大勢います。

家族から離れて1人介護施設に入所する孤独な利用者にとって、毎日顔を合わせる介護職員は家族のような存在になります。

長くいれば親しくもなりますし、信頼関係も築かれます。

中には介護職員(ヘルパー)が出勤して来るのを心待ちにしている利用者もいます。

そこで考えてみて下さい。
敬語を使われて嫌な気分になったことはありませんか?


利用者への言葉使い「タメ語」のメリット

初対面や目上の方に対しては敬語を使用するのが一般的ですが、友人や家族等の親しい間柄では通常タメ語が使われます。

その人の性格や考え方によっては多少当てはまらない場合もありますが、誰かと親しくなりたいと思った場合敬語を話されると、なんだか距離を感じて寂しくなったりした経験はありませんか?

人間は親しくしたい関係の時は心を開いてタメ語になります。

一方、意図的に距離を置きたい、あるいは一線を引いてあまり親しくなりたくないという感情があると敬語を使います。

つまりタメ語には相手との距離を縮めるといったメリットがあるのです。

かしこまって敬語ばかり使っているとなかなか相手との距離は縮まりません。

傍から見ても敬語を使っている間柄よりもタメ語を使っている関係の方がより親しげに感じるでしょう。

したがってタメ語を上手に使うことで相手との距離も縮まり、周囲とも円滑な関係を築くことができるのです。


タメ語のデメリット

じゃあタメ語でいいんじゃないのか?そんな声が聞こえてきそうですが、適切に使えば相手との距離を縮めてくれるタメ語も、誤った使い方をすると相手に失礼を働き、関係が修復不可能になることもあります。

タメ語を使ってはダメな場合を考えてみましょう。


面識が無い初対面の相手

初対面からいきなりタメ語を使って急速に親しくなるケースもありますが、一般的にはあまりいい印象を与えません。

せめて相手がどのような人なのか理解できるまではタメ語を控えた方が賢明でしょう。


真面目で規律を重んじるタイプの方の場合

真面目で几帳面で規律を重んじるような性格の方は、元々馴れ馴れしくされるのを嫌う傾向にあります。

加えて距離を縮めるのにも比較的時間がかかりますし、あまり心を開くことが少ないのでタメ語はお勧めできません。


上司、先輩

基本的に目上の人にあたる上司や先輩に対しては失礼に当たります。
こちらの方々には敬語で接しましょう。


敬語のメリット

敬語のメリットとしては、丁寧な印象を与えることができます。

お互いどのような人間か知らない間柄や初対面の方に対しても敬語で接しておけばまず間違いは起こりません。

単純に話すだけなら万能の言葉と言えます。


敬語とタメ語、どのように使い分ける?

ここまでタメ語と敬語を比較してきました。

最終的に介護施設の利用者に対してどのように使い分ければいい関係が築けるのでしょうか?

入所してきたばかりの利用者は当然初対面になりますし、もちろんどんな人かも判りません。

付き合いが浅い段階では敬語で接するようにしましょう。

次にある程度の関わりを持って来る中で利用者の人間性が判ってくると、分類ができると思います。

社交的な人なのか、内向的な人なのか、規則を重んじる人なのか、人懐っこい人なのか、いくつかのカテゴリーはあるにせよ、このように分類ができた段階でヘルパーはタメ語と敬語とを使い分けます。

結論を言うとタメ語でも敬語でもどちらを使っても正解でもなく間違っているわけでもありません。

人間関係を築いていく中でその利用者が家族的な付き合いを望む方なのか、契約上の付き合いを望む方なのかと視点でヘルパーは使う言葉を選択します。

プラス利用者の方がどちらを使った時に気持ちよく過ごせるのかという所を大切にするとおのずと答えが出るのではないでしょうか?

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