MRSAの利用者を介護する時の注意点


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MRSAの利用者を介護する時の注意点
MRSAとは?MRSAの方の主な症状は?MRSAの利用者の介護する場合どのようなことに注意すればよいのか?ここで解説します。ヘルパーの方は参考にしてください。

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MRSAとは

日本語で言い換えるとメチシリン耐性黄色ブドウ球菌と言います。黄色ブドウ球菌という菌が、抗生物質であるメチシリンに対して耐性を持ったものです。ペニシリンの一種であるメチシリンが効かなくなった黄色ブドウ球菌は、多くの抗生物質に耐候性を示して、感染症の治療が困難となります。原因は抗生物質を長期にわたって使用すると生じるとされています。


黄色ブドウ球菌とは

健康な人でも人体の皮膚表面や鼻腔内、消化管内に存在するブドウ球菌のひとつです。膿瘍等の表皮感染症や食中毒、肺炎、髄膜炎、敗血症等場合によっては死に至ることもある感染症の原因となる菌でもあります。


黄色ブドウ球菌の症状

主な皮膚感染

毛包炎

黄色ブドウ球菌によるものでは最も症状が軽い感染症で毛の根元が感染し、痛みを伴う小さな吹き出物ができます。

膿痂疹

浅い水泡がつぶれて周りに黄色いかさぶたができ痒みと痛みを伴います。

膿瘍

皮下にできる膿の塊で熱と痛みを伴います。

蜂巣炎

皮膚と皮下組織に起こる感染症で発赤と痛みが伴います。

中毒性表皮壊死剥離症

重度の感染症で広範囲にわたって皮膚がむけます。

その他の症状

肺炎

高熱、息切れ、血痰があり、肺に膿がたまり呼吸困難になることもあります。

心内膜炎

心臓弁が障害されて心不全となり死に至ることもあります。

骨膜炎

悪寒、発熱、痛みを伴い、皮膚が発赤や腫れ、骨回りに水がたまります。


その他突然の高熱、血圧低下、腹部膨満、下痢、腎機能障害や肝機能障害を起こすことがあります。


ヘルパーはMRSAについてしっかり理解する

上記した通り、黄色ブドウ球菌は健常者でも保菌者となります。MRSAの利用者が入所してきたり利用されたりする際には、ヘルパーが正しい対処をしないと、ヘルパーが媒体となり他の利用者への感染経路になってしまいます。MRSAの症状や、情報共有、予防策をしかりと理解した上で介護にあたりましょう。


MRSAの利用者を介護する際のポイント

MRSA患者の排泄ケア、入浴ケアを行った際には、対応したヘルパーはしっかりと手洗い、手指消毒を行ってから、他の業務に移りましょう。

衣類、リネン等は特別な汚染が無い場合は通常洗濯、乾燥を行います。食事の食器も特に分ける必要はありません。

入浴も通常通りで構いませんが、尿等から感染のリスクがある場合は、MRSA対象の利用者は一番最後の入浴にして対応するといいでしょう。

居室もMRSAの利用者を隔離する必要はありませんが、咳等がひどい場合は個室対応にした方がリスクは低くなります。またガウンテクニック、マスク等も不要です。

MRSA対象利用者が汚染した物品については、ディスポをして消毒用アルコールを用いて消毒しましょう。

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