介護施設での夜勤の注意点


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介護施設での夜勤の注意点
介護施設で夜勤に入る際に、ヘルパーが注意しなければならないポイント、準備などについて説明していきます。

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介護施設の夜勤の状況

介護施設では職員が交代制で勤務しています。早番、遅番、夜勤と3交代が基本となりますが、その中でも夜勤は16時間労働となり、拘束時間が長いだけでなく、介護老人保健施設であれば看護師1人を含めて4人、特別養護老人ホームであれば看護師を含まない2人で担当します。

少ない人数で利用者100人ないし50人全員を管理しなければならないだけでなく、少ない人数で回すため何かあった際にはヘルパー(介護職員)1人にかかる負担が日勤帯の比ではありません。

16時間労働の中には2時間の仮眠を取る休憩時間が設けられていますが、夜間と言っても認知症のある利用者は必ずしも眠るとも限りませんし、急変時の対応や突発的に何かが起こる可能性もあるので、日中以上に観察力や臨機応変で柔軟な対応が求められる勤務形態になります。


ヘルパーさんの体調の自己管理

通常仕事は8時間労働が基本です。その中にあって16時間を拘束されて、仮眠時間は2時間確保されているものの、ほぼ寝ずに一晩動き回り少人数で利用者の対応やその他の業務をこなさなければならない夜勤は想像以上に過酷な業務です。

体調万全であっても勤務が明ける頃には疲れと眠さで疲労困憊(ひろうこんぱい)状態になります。このようなことを踏まえて、ヘルパーは夜勤に臨む際に、逆算して体調管理をすることが必要です。

ヘルパーは夜勤で眠くならないよう睡眠を調整する

眠気は夜勤で一番の敵となります。夜勤が始まる時間が16時だとしたら、その1時間前に起きる計算で寝る時間を決めます。例えば8時間は寝たいと考えるなら朝の7時に寝るように調整する。あるいは朝に寝るのが大変であれば、少し夜更かしをして3時くらいから寝てお昼まで寝るというように工夫して、夜勤中に眠くならないように調節しましょう。

また仮眠時間の2時間も自分の体調や特徴に合わせて取りましょう。2時間の仮眠を取ると起きてから怠くて動けないヘルパーや、仮眠を取らないと朝方眠くて仕事にならないヘルパーさんなど、その人その人によってメリットデメリットがあるので、そのあたりも考慮して調節して下さい。


ヘルパーは体調不良に気を付ける

16時間勤務に臨むにあたって、体調不良はあまく見てはいけないポイントです。日勤帯であればヘルパーが体調不良で1人帰ってしまったとしても、残っている介護職員でカバーすることができますが、夜勤では体調不良の状態で臨むのが困難であるばかりか、急に帰られても代わりのメンバーを準備することがとても困難になります。

ですから夜勤に臨む前からしかりと自己管理して体調を管理しましょう。しかし日頃から体調管理していても風邪をひいたり体調を崩してしまったりすることはあり得ます。

その場合は余裕を持って上司に報告して、16時間労働に耐えられる状態なのか、勤務を変わってもらわなければならないのかということを判断しなければなりません。

最悪勤務を変わってもらうことになってしまうと夜勤のパートナーだけでなく、代わりに夜勤をしてもらう介護職員、勤務調整をする上司に迷惑を掛けることになりますので、日頃から体調をしっかりと管理して、具合が悪いと思ったら、症状が軽いうちに病院受診をして対処するようにしましょう。


特に夜勤は緊急時に備える

近年では老人施設の利用者の重度化が進み、いつ急変しても不思議ではない利用者が多くなっている傾向にあります。

急変するリスクは日夜問わずありますが、介護職員の勤務人数が多く、看護師も配置されていて、医療機関ともすぐに連絡が取れる日中と比べて、夜勤者少人数で、看護師も不在、医療機関との連絡もなかなかつながりにくい夜間ではその後の対応に差が出るため、夜間の急変の方のリスクが高いということになります。

夜勤をするヘルパーは日中以上に利用者の異変に気付く観察力、人数が少ない状態のため優先順位の位置付け、判断力、臨機応変に対処できる対応力が求められます。

また夜勤に臨む際の申し送りを受ける時に、あらかじめリスクの高い利用者を把握しておくことも必要です。

夜勤を組む際、管理者はペアを組むヘルパーのうち最低どちらか一方はこれらの能力を兼ね備えている職員を配置する必要がありますし、能力のバランスを考えてペアを組むことも急変時に備えるという意味では有効になります。


夜勤のシフトに入る前に

夜勤に入るためには、日勤業務である早番と遅番をある程度理解しておく必要があります。老人施設の業務はひとつひとつの業務がつながってサイクルになっています。

そのために早番、遅番を理解していないと夜勤をスムーズに行うことができません。また急変時には一人の介護職員が対応に取られるため残った介護職員は、本来2人で行う業務を一人でこなす必要があり、臨機応変さとスピード、判断力と対応力が求められます。

夜勤に入る前にはある程度の知識と技術を身に付けた上で入ることが重要です。


夜勤の注意点まとめ

夜勤では上記してきた通り、16時間という長い勤務時間拘束されることと、最低2人で業務を回すためかなりの重労働であり、介護職員一人にかかる責任が日中とは比べものにならない程重くなる仕事です。

自己管理することはもちろん、いつ何時何が起こるか分からない状況でリスクを考えて優先事項を判断し、2人という人数で対処しなければなりません。日頃から優先順位の判断をする癖をつけておき、介護の知識、技術を習得することを怠らずに業務にあたりましょう。

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