介護サービス利用者の身だしなみ(整容)の注意点


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介護サービス利用者の身だしなみ(整容)の注意点
一般的には身だしなみを整えることを「整容」と言います。具体的には洗顔、整髪、爪切り、耳垢掃除、着替え等のことであり、男性の場合はこれらに加えて髭剃りも含まれます。

ここでは、介護サービス利用者の身だしなみ(整容)について、ヘルパーが注意しなければならないポイントをご紹介します。

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利用者の整容の現状

私達健常者は通常毎日入浴します。しかし介護施設利用者は一般的に週に2回程度の入浴になります。

また整容は自分で行うものですが介護施設利用者は手が不自由だったり寝たきりだったりすることが多く行き届かない状態です。

そのため整容は自宅にいる高齢者よりも整っていないことが多いのが現状です。食事による食べこぼしや、週に2回程度の入浴のため髪は寝癖がつきやすく、高齢で目が悪いため目ヤニの量も多く、半身麻痺だと口をうまく閉じることができないためよだれが常時流れている場合もあります。

男性の利用者の場合、高齢による皮膚の弛みから髭も電気シェーバーでは綺麗にそれないこともあります。


洗顔介助の注意点

介護施設では一般的に毎朝洗顔をします。できる方は自分で行いますが、できない方は介護職員による介助で洗顔介を行います。利用者の目ヤニは一般的に私達よりも多く、固まっていて洗顔タオルでは拭き取れないことが多いです。この時無理に力を入れて目ヤニを取ろうとすると、皮膚に強い力が加わり出血してしまったり、内出血を作ってしまったり、目ヤニで目を傷つけてしまったりするリスクがあります。

取れない目ヤニは無理をせず、入浴の際に温めて柔らかくなった時に拭き取りましょう。


整髪の際の注意点

高齢になると髪のクセが強く出たり、また寝ている時に後頭部を擦り髪が縮れてしまったりしていることもあります。無理にとかそうとしないで、整髪用のウォーター等を使用して優しくとかしましょう。


爪切り介助の際の注意点

爪切り介助の際の注意点です。高齢者の爪は薄くて切りにくいだけでなく、巻き爪になっていたり、水虫によって分厚くなっていたりします。皮膚まではさんでしまわないように気を付けて爪を切りましょう。また巻き爪や、分厚い爪は無理をしないで看護師に相談して医療機関で対応してもらうようにしましょう。


利用者の耳掃除をする時の注意点

耳垢は目に見えないため、ケアがなかなか行き届かない場所のひとつです。高齢者は耳垢を多くため込んでしまうことが多いため、細目に確認して掃除しましょう。

また耳垢の質によっては硬く固まってしまっている場合があります。これを耳垢塞栓といい無理に取ろうとすると出血してしまうおそれがあります。これも看護師に相談して耳鼻科等の医療機関で対応してもらうようにしましょう。


髭剃りの際の注意点

一般的に健常者は朝起きて仕事に行く前に電気シェーバーで髭剃りをすると思います。しかし高齢者になると特に首の部分に弛みがあって、電気シェーバーではうまく剃ることができない場合があります。

そのような時には無理をして剃ろうとすると赤くただれてしまいます。そのためうまく剃り切れない首の部分は入浴時に、タオル等で蒸してからT字剃刀で剃ると綺麗に剃れます。しかし高齢者の皮膚は思っている以上に傷つきやすいので細心の注意を払って行いましょう。

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