訪問介護で制限時間内に仕事が終わらない時の対応
訪問介護は、決められた時間内に決められた仕事をしなければなりません。
しかし、必ずしも毎回同じ状態とは限らないため、時間内に終了する事が出来ない場合があります。そんな時は焦らずに、利用者さんに説明をし、事業所に報告をする必要があります。
訪問介護の業務内容は、大抵時間内に終われるように組み込まれていますが、時には利用者さんの用事やお話を聞いている間に時間が過ぎてしまっていた、なんて事があります。
利用者さんのお話に耳を傾ける事は大切ですが、残念ながら傾聴までの時間は訪問介護にはありません。
しかし、会話を途中で切り上げて仕事に取り掛かる事が難しく、結局の所サービス残業的な扱いになってしまいます。
または、ヘルパー自身の要領の悪さで時間をオーバーしてしまう事もあります。
この場合は、時間配分を決めて計画的に一つ一つこなして行く様にしましょう。
時間が大幅にオーバーしてしまった場合
訪問介護は時間に追われる仕事でもあります。
一件一件限られた時間内で決められた仕事をこなさなければなりません。
訪問介護事業所によって違いはありますが、基本的には一件終わるごとに事業所へ連絡を入れます。
そこで、事業所側はヘルパーの時間管理をしています。
ですから、大幅に時間をオーバーしてばかりいると、訪問介護事業所でも対応や計画を見直さなければなりません。
また、利用者さん宅に長居している状態は、ヘルパーと言えど赤の他人ですから、どんな理由にせよ良くはありません。
特に、ご家族が一緒なら尚更です。
仕事ができないヘルパーと言うより、事業所全体の責任になりかねません。
時間を大幅にオーバーしてしまった場合は、事業所や責任者に報告をします。
何故時間を過ぎてしまったのかの状況と利用者さんへどの様に対応したか、その時の利用者さんの態度などを細かく説明しましょう。
なせ制限時間をオーバーしたのか自己分析する
数回の多少の時間オーバーであれば、いつもと違う用事があったのかもしれないと納得も出来ますが、これが毎回の様に時間を過ぎているのは問題です。
ヘルパーは何故時間内に仕事を終えられないのかを自己分析する必要があります。
何に1番時間が掛かっているのかが分かれば、その時間を短縮する様に工夫をしなければなりません。
ヘルパーは手を抜くのではなく、早く済ませられる方法を考えましょう。
特に食事の時間が大幅にずれてしまう事は、利用者さんに1番迷惑を掛けてしまっています。
利用者さんに迷惑を掛ける様な仕事内容であってはいけませんので、しっかりと自己分析をし、改善していく様に心掛けましょう。
ヘルパー自身の要領の悪さは予習と復習で改善
ヘルパー自身が要領が悪いとなると、これは大問題です。
『出来ない』ではなく『やらなければならないのだ』と自覚しなくてはなりません。
また、訪問介護では仕事内容は事前から伝えられているはずですので、時間配分を決め、何分から何分までに終わらせるなどと、自分なりの計画を立てましょう。
要領の悪いヘルパーに良く見られる特徴は、一つの物事にしか集中できない事です。
会話をすれば会話だけで手が動かず、料理をすれば一品にしか取り掛かれない、などと言った感じです。
また、準備不足も問題です。
使用するものは、始める前に全て手の届く範囲に準備して置けば、無駄な動きが無くなります。
何回か訪問して行くうちに、仕事の内容や進め方は分かってくると思いますので、時間がオーバーしている日には何をして、何故時間がオーバーしたのかを把握しておきましょう。
利用者さんと会話をしながら手を動かしていますか?
利用者さんの中でも、特に一人暮らしやご家族が頻繁に訪れない方だと、ヘルパーとの会話を唯一に楽しみにし、時間内いっぱいお喋りをしています。
そんな時、仕事をしなければならないとお断りするのは、とても心苦しく感じます。
しかし、びったりと付き添いながら会話をするのは、(時間があれば別ですが)訪問介護では残念ながらできません。
傾聴のためにヘルパーを頼んでいる訳では無く、時間内に頼んだ事をきっちり行えるヘルパーを頼んでいるからです。
ですから、会話をしながら手を動かす事はとても大切です。
ヘルパーは『仕事をしながらお聞きしますね』などと優しく声を掛け、仕事をしながら会話が出来る様にしましょう。
この時、無碍にあしらう事は、信頼関係を壊してしまいますので気を付けましょう。
利用者さんの突然の頼み事で時間をオーバーしていませんか?
利用者さんが、ただ家事などをして欲しいだけであれば、何の問題も無く仕事に取り掛かる事が出来ます。
しかし、それだけでは無く何かを頼みたい場合もあり、ヘルパーにしてみれば仕事が増え、いつもの時間配分が狂ってしまう事があります。
しかし、『業務内容に含まれていないから出来ません』や『時間が過ぎてしまうので無理です』の一言で片付けてしまっては、人間味のないヘルパーだと不信感に繋がりかねません。
頼まれた内容によっては次回に回したり、多少の時間オーバーでも直ぐに済む用事なら聞いても良いでしょう。
どうしても無理な場合は訪問介護事業所や責任者に相談をし、上手くお断りする様にします。