尿漏れが多い男性の被介護者の対処法
女性に比べ男性は尿漏れが多い
オムツをする際、女性はオムツに対して1枚のパットを正しい位置に当てることで不自然に尿が漏れることは皆無と言っていい程漏れが無いのに対して、男性の場合は次のおむつ交換の時に尿が漏れることが非常に多いです。
これには2つの理由があると考えられます。
1つは性器の構造上の問題で、女性は股の表面に切れ目があるような構造で、それに対してパットの面を当て覆うように当てることができます。
これによりパット全体で尿を吸収することができるのでほとんど漏れることはありません。
しかし男性は性器が体から突出しているため、パット全体で覆うように当てることができません。
股に密着するようにパットを当てたとしても、突出した性器の先から排尿するのでパットの一部に尿が集中し、その部分の可能吸収量をオーバーしてしまうことで、尿が漏れる頻度が高いと考えられます。
もう一つの理由も構造上の問題なのですが、男性の場合、突出していることで性器自体がパットからズレ易いという点です。
女性は体の向きを変えたり体を動かしたりしても性器自体が動くことはありませんが、男性は向きが変わったり極端に言うとパットから外れてしまうこともあります。
こういった理由から男性は女性よりも尿漏れをすることが多いのです。
尿漏れを防ぐための対処法
その方に合ったパットの当て方を工夫する
一般的に女性は1回のおむつ交換で1人につきパットを1枚使うのに対し、男性は通常1人につき2枚から3枚使います。
大切なのは3枚使うという事実ではなく、その方に合ったパットの当て方をするということです。
体の状態や体型、性器の大きさや、体の向きの特徴、排尿間隔や尿量にいたるまで、その方の特徴を把握してからパットの当て方を考えることで、その方に適した当て方を試行錯誤することが重要です。
具体的には
一般的には性器をパットで包み込む当て方が主流ですが、それが小さい場合には女性に当てるように1枚のパットで対応する方が有効な場合もありますし、体が一定方向に傾いていることが多い場合には傾いている方向のパットの面積を大きくなるように当てることもあります。
痩せている方にはパットを複数枚使用し性器とオムツの隙間を無くすように当てる方法もあります。
交換のタイミング
男性の利用者の場合には性器の形状により漏れやすいと説明してきましたが、パットで性器を包む当て方をすることで、排尿をした際の違和感が女性よりも大きいため、利用者さん自らパットを外していたり、オムツをずらしてしまうといったこともしばしば見受けられます。
そのため排尿間隔を把握してこまめにオムツを換えてあげることも、尿漏れ防止には有効な対応策です。