口腔ケアを拒否するご利用者への対応方法


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口腔ケアを拒否する利用さんへの対応方法
口腔内を清潔に保つ事は、被介護者(ご利用者さん・介護を受ける方)にとって必要なケアです。しかし、口の中を人に見せるのが嫌だったり、1度でも痛い思いをしたりすると口腔ケアを拒否される方もいらっしゃいます。
また、口腔内に何か異常があり、隠している可能性もあります。

口腔ケアを拒否されたからと言って、諦めたり無理強いしたりするのは良くありません。この様な場合、何故嫌がるのかを考える事から始めましょう。

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口腔ケアを拒否する理由を探る

介護者(ヘルパー・ご家族)は、被介護者の性格や状態も含め、口腔ケアを拒否する理由を考えましょう。顔を触られる事が嫌なのか、口の中を見られる事が嫌なのか、もしかしたら介護者自身に問題があるのかもしれません。

顔をいきなり触られる事を拒否するのであれば、手や肩などをマッサージしたり、髪をとかしてあげたりなどのスキンシップを図る事が大切です。

顔に触れる時は、あまり手を動かさずにゆっくりゆっくり口元へ進みます。

口の中を見られたくないと言うのであれば、無理に口腔ケアをする事を避け、最小限の口腔ケア(うがいなど)から始め、会話をしながら何故嫌なのかを探ります。

介護者(ヘルパー・ご家族)自身に問題がある場合は、過去に何か嫌な事をしてしまっていないかを考えてみましょう。

口腔ケア以外の事は受け入れるのであれば、過去の口腔ケアで失敗をしてしまっているから拒否されているのかもしれません。

この場合、被介護者の嫌な記憶を取り除く事は難しいかもしれません。口腔ケアだけを嫌がるのであれば、他の人に協力を求めましょう。

協力者がいないのであれば、無理強いせず、被介護者が自らできる範囲でケアをしていきましょう。

極端に口腔ケアを嫌がる場合、何か異常があるのかもしれません。

専門医の診察を受けましょう。

口腔ケアを拒否する被介護者の中には、専門医のケアなら受け入れる方もいます。
専門医がどの様な言葉を使い、どの様にケアを進めるのかを良く観察しましょう。

上記にあげた事が、口腔ケアを拒否する全ての理由ではありませんので、日々の観察の中で思い当たる事を良く考えてみて対処する様に心掛けて下さい。


口腔ケアをする前にコミュニケーションを図る

いきなり口腔ケアをするのではなく、被介護者と会話をしコミュニケーションを図りましょう。

会話をしながら、何気に口腔ケアをする事を促します。

また、スキンシップを図る事も重要です。身体に触れられる事に慣れて頂きましょう。
突然顔に触れられる事は、普通の人でも嫌な事です。

手を握るなど、少し離れた部分から徐々に触れていきます。

口元に触れても嫌がらないのであれば、口腔ケアを始めましょう。
この時、嫌がらないからと断りも無しにやってはいけません。

必ず声を掛けてから行って下さい。
ここで、口腔ケアを断られたら一旦中止しましょう。

介護者は焦ること無く、被介護者のペースに合わせながら、一つ一つ慣れて頂ける様にしましょう。


被介護者の気持ちを尊重する

被介護者の嫌がる事は無理強いせずに、嫌だと言う気持ちを理解してあげましょう。

被介護者にとって、介護をされている事自体が嫌なのかもしれません。

また、機嫌の良い時悪い時もありますので、良い時に更に良くなる様に声掛けをして、口腔ケアが気持ちの良いものだと感じて頂ければ、今後のケアに繋がります。

声掛け一つでも、嫌な気分・良い気分にします。
介護者(ヘルパー・ご家族)は、日々の被介護者との会話の中にどんな言葉使いをし、どんな言い回しが良いのかを把握しておきましょう。

口腔ケアと難しい言葉を使っていませんか?
聞きなれない言葉を使う事で、被介護者の心に壁を作ってしまう事もあります。

口腔ケアをわかり易い言葉に替え、どの様にするか説明しながら会話をしましょう。

介護者自身が自ら口腔ケアを行い、被介護者に行っている所を見せるのも一つの手段だと思います。

口腔ケアは、日々の生活の中で必要なものではありますが、無理強いしてまで行う事ではありません。

殺菌作用のあるお茶を口に含んでもらう、うがいをしてもらう事も口腔ケアの一つです。
普段からお茶を好んでいる被介護者の場合、それが口腔ケアに結びついていると考えれば、難しい事はありません。

徐々に口腔ケアの内容を増やしていけば良いんです。

口腔ケアを数段階に分けてみましょう。

<例>
1.食後にお茶を飲んでもらいます
2.食後にお茶でうがいをしてもらいます
3.うがいの後に口の中を見せてもらいます
4.口腔ケアに使用する物を見せます(反応を観察します)
5.「口の中を綺麗にしましょうか?」と聞いてみます

など、一つ一つクリアして行く様にすると良いでしょう。
これを一気に行おうとすると、被介護者の気持ちを害してしまいます。
断られたら一旦辞め、受け入れたら進める様にして行きましょう。

この時、受け入れた事は習慣化する様にします。
口腔ケアを拒否する被介護者の場合は、嫌だという気持ちを無くしてから行う事が理想的です。

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