介護施設内の集団感染を防ぐためにヘルパーにできること
インフルエンザやその他、伝染病の集団感染防止のために、ヘルパー、介護職員ができることはいったい何があるのでしょうか?施設で働くヘルパーさんは是非参考にしてください。
集団感染とは
世間でも冬の時期になるとインフルエンザや胃腸炎、風邪が流行します。
介護施設で生活する高齢の利用者達は体力が弱り免疫力が低下していて、様々な病気を持っており、なおかつ身の回りのことを介護職員(ヘルパー)にやってもらう方がほとんどです。
それを踏まえた上で施設でインフルエンザや感染性胃腸炎等が流行し出すと、元々免疫力が低い利用者達はたちまち重篤な状態になってしまい、死に至るケースも珍しくありません。
また施設という集団の中で生活しており、介助者である介護職員(ヘルパー)が利用者達のお世話をするため、感染しても利用者を隔離することが難しく、職員が媒体となって利用者の感染に関わってしまうことになります。
したがって施設という集団生活において、要介護状態にある利用者達はウイルスに感染して単に風邪をひいた程度では済まされない危険な状態に陥ってしまうため、介助にあたるにはきちんとした感染予防の知識と対策が必要なのです。
集団感染を予防するためにヘルパーの対応策
上記の理由から介助に当たるヘルパーには感染に対する知識を学び対応することが求められます。
基本的には出勤した際には、うがい手洗いを行ってから仕事に入ります。
感染症が流行する冬の時期にはマスクを着用することを義務付けられることもあります。
また利用者さんの介助をする前後には必ず手洗いをすること、一人の利用者さん(被介護者)に使用した物を使い回ししないこと、退勤時にもうがい手洗いをしてから帰ることになります。
汚物の適切な処理
MRSAや緑膿菌等を保持している利用者さんの衣類は、他の利用者さんの衣類と区分して熱湯で1時間程度消毒してから洗濯をする必要があります。
便や嘔吐物は次亜塩素酸ナトリウムに浸けてから洗濯をします。このように除菌、殺菌してから洗濯を徹底して感染を防いでいます。
介護職員自ら気を付ける
また感染症が流行する冬の時期には利用者さんだけでなく、ヘルパーなど職員達の間にも流行します。
したがって介護職員一人一人が体調管理をすることが必要です。
介護職員間に流行することの影響は利用者さんに対する集団感染のリスクだけでなく、職員のシフト変更や出勤する職員の減少、少人数での介護体制を取らざるを得ず、職員一人の負担が増すことになり、利用者さんへのサービスの質の低下にもつながってしまいます。
感染は誰でもかかり得るものではありますが、介護職員一人一人が正しい知識と自覚を持ち、それを確実に行うことで予防をすることはできるので、決まりごとをしっかり守りできる限り予防に勤めましょう。