ヘルパーもたん吸引できるの?たん吸引のコツ


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ヘルパーもたん吸引できるの?たん吸引のコツ
ヘルパーでも、たん吸引は行うことができます。但し、一定の条件を満たしているか、研修を受けた者に限られます。

法改正以前は、在宅の寝たきりの利用者さんやご家族からの強い要望により、同意書(ヘルパーと利用者さん間で)を交わし、たん吸引を行っていると言った状況でした。

これは、介護事業所とは関係なく、ヘルパーがボランティアとして行うとしていたため、たん吸引の時間は勤務時間にはならず、時間外に行わなくてはならなかったのです。

また、ヘルパーが個人的責任を負うとしたとしても、介護事業所自体は積極的にはなれず、たん吸引はしない方針が強く、要望に応えられない状況にありました。

そこでできたのが『介護職員等によるたん吸引等の実施』と言う法律です。

以前と違い、ヘルパーの自己責任によるものでは無くなり、事業所を通して行うサービスになりました。

ですので、認められた者以外は行う事ができなくなり、認められていない者が行った場合に問題が起きた場合、傷害などの事件性に繋がる場合もありますので注意しなくてはなりません。

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法律で守られら環境によるたん吸引

たん吸引は、ご家族であれば医師の指導を受け行うことができます。しかし、ヘルパーは法に従った上で、安全に行う事が最優先されます。

ですので、誰でもかれでもたん吸引を行う事はできず、講義・演習・実地研修(医師または看護師の指導)を受け、認定・登録をした者に限ります。

また、口腔の場合『咽頭の手前までを限度とすること』としており、それ以上の処置が必要な場合に関しては、認定されたヘルパーでも行う事はできません。


ヘルパーが行うたん吸引のコツ

たん吸引を必要とする利用者さんの場合、自らの力でたんを吐き出すことが困難な方ですので、呼吸自体が苦しくなっていると考えます。

ですので、たん吸引をする場合は、素早く対処しなくてはなりません。しかし焦りは禁物です。

カテーテルの挿入は口腔・鼻腔のどちらか(利用者さんによって違います)から行いますが、苦痛を伴う場合があるため、静かにゆっくり挿入する必要があります。

利用者さんがカテーテル挿入で咽る・嘔吐く場合は、一旦カテーテルを抜き、症状が治まるまで待ちましょう。

たん吸引をする場合、どの位までカテーテルを挿入するかは利用者さんによって多少違いがありますので、しっかりと把握する必要があります。また、痰の状態(粘り・量)によって、吸引の時間も変わってきます。長くても15秒程度で引き上げる様にしましょう。基本は7~10秒程度です。

接続部分のカテーテル(2~3cmの所)を母指(親指)で曲げておきます。この状態のまま、カテーテルの挿入を行いましょう。

挿入したら母指を放し、吸引を開始しします。カテーテルをゆっくりと回しながら引き上げる様にします。たんの切れが悪い時はカテーテルを回しながら吸引を続けます。この場合長くても、15秒(粘膜への負担を避けるため)が限度と言われています。

また、吸引中に利用者さんに”咳払い”を行ってもらうことで、たん吸引がスムーズに行える場合があります。吸引される側にも協力して頂ける場合は、この様な少しの協力を頼むと良いかもしれません。

医師や看護師の指示が明確な場合は、指示にしっかりと従い、利用者さんに苦痛が無い様に安全にたん吸引を行う事が大切になります。

毎回同じ状態・状況とは限りませんので、その時々の処置の仕方を把握しておくと良いでしょう。


たん吸引を行う時の注意点

・たん吸引を行う際は、利用者さんの状態を良く観察しましょう。行う前後の状態はしっかりと観察し、異常が認められる場合は、医師の診察を受ける必要があります。
・カテーテル挿入中に咽(むせ)たり、嘔吐(えず)る場合は、無理に挿入する事はせず、治まるまで様子を観察しましょう。
・吸引時間は、7~10秒で終わらせるのが基本です。長くても15秒程度で終わらせましょう。
・たん吸引中に出血が見られた場合は、即吸引を中止し、利用者さんの状態を観察すると共に、介護事業所へ報告し指示を受けましょう。この時、呼吸の仕方や爪の色、顔色などを良く観察しましょう。
・利用者さんが嫌がる場合は無理に吸引をせず、様子を観察しましょう。利用者さんとの信頼関係が大切ですので、何事も無理強いしない事が大切です。

たん吸引は医療行為ですので、行う場合は少しの変化も見逃すわけにはいきません。責任重大だと言う事を念頭に置き、十分な注意と観察力が必要です。

また、ほんの些細な変化でも自己判断はせず、介護事業所に報告をしましょう。たん吸引による出血は、粘膜への負担や傷によるものが多くありますが、それだけでは無い場合もあります。

『少しの出血だから大丈夫』と決めつけず、必ず報告をしましょう。観察・報告・連絡は忘れずに行いましょう。

また、たん吸引を数回行って慣れて来たからと言って自分を過信せず、行う場合は細心の注意を忘れずに、利用者さんにとって苦痛の無い様に行う事を心掛けましょう。

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