失語症・言語障害の利用者とのコミュニケーション方法


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失語症・言語障害の利用者とのコミュニケーション方法
失語症や言語障害は、主に脳卒中などの脳へのダメージの後遺症としてあらわれる場合が多く、言葉を理解して使うといった脳の機能が上手く機能できない状態を言います。

そのため、言葉を上手く発する事ができず、相手の言葉(言う・書く)を理解できない事が多々あります。また、自分の気持ちを表現することもできにくいため、コミニュケーションはとても困難です。

ここでは、失語症・言語障害の利用者とのコミュニケーション方法を説明していきます。

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失語症の主な症状のタイプとコミュニケーション法

・運動性失語:言葉を作り出せない(聞く読むの理解は出来ても、話す書くが困難)
コミュニケーション法:短い単語『YESかNO』で答えられる様な質問をする
※普段から利用者さんを良く観察し、言いたい・したい事をタイミング良く声掛けする

・感覚性失語:言葉を理解出来ない(話す事は出来る場合でも、言われている事を理解できない)
コミュニケーション法:写真や絵、文字やジェスチャーなどを使用する
※話す事は流暢ですが、思っている事と発語が違う事がある

・構音障害:麻痺によって唇や舌が動かせない
コミュニケーション法:焦らずゆっくりと相手の言葉に耳を傾け、聞き取った通りに復讐してみたり、筆談や五十音表を使用する
※言葉を理解でき、作り出すことも出来ますが、上手く発音出来ない

・言語障害:全く話す事が出来なく、聞いて理解する・読む・書くが困難
コミュニケーション法:文字や絵などを利用した”非言語的コミュニケーション法”を取り入れる

・健忘症:物や人の名前を思い出せない
コミュニケーション法:利用者さんの思い出せない物や事柄を推測し、思い出せるきっかけを声掛けする

上記を見ると認知症に似た症状でもありますが、”失語症は脳の言語機能の障害”です。従って、残された脳の機能を最大限に活用するために言語療法士によって専門的な訓練を行います。訓練を行うことで改善される面もありますが、どの様な状態であっても、介護者側が理解をする事が大切です。

※失語症は、言語を理解する事が困難な状態ですが、言語障害は言葉でのコミュニケーションの障害です。


失語症・言語障害者とのコミュニケーションのポイント

上記の症状やタイプを見ても分かるように、通常の人が普通に行っている『話す・聞く・読む』が困難になってきます。まずは、利用者さんの状態を理解し、信頼関係を築く事から始めましょう。

利用者さんは、主にコミュニケーションの基本でもある『話す』ことが障害されていますので、その辛さを考慮しなければなりません。聞き取れない、言っている事が理解出来ないからと言って何度も聞き返してしまう事は、利用者さんにとっても不快ですし、お互いにとって気まずい雰囲気になってしまいます。

また、話しの内容を理解しないまま進めるのも事故やトラブルの原因になってしまいます。利用者さんの言葉や気持ちをくみ取るためには、普段の生活パターンを良く観察し、推測する事を心掛ける必要があります。

<最大のポイント>

・利用者さんの言っている事や言おうとしている事を理解する、もしくは理解しようと心掛ける事

・話しの途中でさえぎる、もしくは代弁すること無く、利用者さんの話しをしっかり聞きながら待つ事

自分の想いが上手く伝わらない事にイライラしたり、相手の言っている事が理解出来ないのはとても辛い状態です。その事を介護者側は十分に理解し接する事が重要です。
失語症・言語障害と言っても、利用者さんによって症状や状態は違います。それぞれの利用者さんに合ったコミュニケーションを心掛けましょう。

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