サービス提供責任者の目指し方・できること
サービス提供責任者(サ責)とは、ヘルパー(訪問介護員)やケアマネージャー(介護支援専門 員)と訪問介護サービスの利用者さんとのパイプ役であり、利用者さんにとって適切な介護サービスが提供できるように調整するコーディネーター的役割を持ちます。
俗にサ責と呼ばれ、訪問介護事業所ではサービス提供責任者の配置が義務付けられています。また、介護サービスを行う上でなくてはならない存在といえます。
では、そんなサービス提供責任者になるためには、どのようなルートをたどれば良いのでしょうか?
サービス提供責任者になるためには
サービス提供責任者になるためには、満たさねばいけない条件があります。
・実務者研修を終了している
・ホームヘルパー1級を持っている(廃止前に資格を取得している方)
・介護職員基礎研修を終了している(廃止前に終了している方)
・実務者研修を終了している
・ホームヘルパー2級を持っていて、実務経験が3年以上ある(事業所の介護報酬10%減算)
・介護職員初任者研修を終了し、実務経験が3年以上ある
上記のいずれかを満たしていれば、サービス提供責任者になる資格があります。
※ホームヘルパー2級を持っていて、実務経験が3年以上の方の場合、他の資格を取るか実務者研修を受ける方が就職に有利になります。
これからサービス提供責任者を目指すのであれば、実務者研修(旧介護職員基礎研修及びホームヘルパー1級)を修了するか、介護福祉士の資格を取得するのが良いと思います。
サービス提供責任者の仕事内容
主な仕事は、訪問介護時の具体的なサービス内容を考え計画を立てたり、現場で働くヘルパーに対する指示や配置、指導や研修、利用者さんやご家族に面談など広範囲の内容です。
訪問介護サービスの計画書作成
ケアマネージャーが立てた介護プランを基に、介護サービスの提供が利用者さんに適しているかなどを考慮しながら具体的な計画を立てます。計画についての説明などを利用者さんやご家族にし、同意を得ることもサービス提供責任者の重要な役割です。
また、定期的に介護サービスが適切であるかの確認をし、必要に応じて見直しなどを行います。
ヘルパーへの指示や指導(マネジメント)
介護計画書に沿って、担当のヘルパーへ具体的なサービスの指示出しや技術指導をしたり、介護サービスの進行やヘルパーのシフト調整、業務進捗の管理などを行います。また、ヘルパーの相談を受けたりやコミュニケーションの場を作るなども大切な仕事となります。
サービス提供責任者は、ヘルパーにとってリーダー的存在といえます。
事務作業
サービス提供責任者には、事務作業などの仕事もあります。介護サービスに関わる担当者と意見を交わす会議に出席し、情報を交換・共有したりします。
また、サービス提供時の契約なども行うため、介護保険についての知識を身に付ける必要があります。
ヘルパー業務
他のヘルパーに同行したり、時にはシフトに急遽入ったりといった、通常のヘルパー業務も並行して行います。
こうしてみるとやることが多く「大変な仕事だな」と感じますが、利用者さんの事を考えながら計画書を立て、満足して頂けるとやり甲斐を感じます。また、事業所には必要な存在であるため待遇面でもヘルパーより遥かに良いでしょう。
これから先、介護業界で長く仕事を続けていきたいという方にとって、サービス提供責任者を志すことはスキルアップに繋がり、モチベーションも今よりさらに上がるでしょう。