簡単にできて喜ばれる老人ホームのレクリエーションまとめ
老人ホームでは度重なる制度改正によって利用料金の値上がり、加算を取るための選別入所等により、年々入所している利用者の重度化が進んでいます。
またヘルパーの離職率の高さや過密業務が課せられている等の背景から、短い時間でも行えてなおかつADLの低い利用者にも簡単にできて、ADLの高い利用者でも楽しめるレクレーションが必要とされています。
ここでは簡単にできて被介護者に喜ばれるレクリエーションをいくつかご案内しますので参考にしてください。
高齢者に喜ばれるレクリエーション1.「風船バレー」
メジャーなレクレーションですが風船さえあればすぐにできて、利用者も意欲的に楽しめる種目です。
準備するもの
・風船(場合によっては複数)
・利用者が座る椅子
「風船バレー」の手順
老人ホームにある多目的ホールのような場所に円を描くように椅子を並べます。
車椅子の被介護者(利用者)にはそのままその円の中に入ってもらって、職員が円の中心部に立ち利用者に対して風船を打ち返してなるべくラリーが続くように補助をします。
ヘルパーは人数が取れるのであれば複数配置し、2,3人で補助するとよりラリーが続くでしょう。
通常はあまり積極性の乏しい利用者でも風船が目の前に迫ってくると意欲的に手を出すこともあります。
ヘルパーがうまく補助をして何回ラリーが続けられるか声掛けをするとより盛り上がります。
慣れてきたら風船を複数にすると利用者が風船に触れる頻度を上げることもできます。
ADLの高い利用者をバランスよく配置することでラリーがうまく続くようになりますが、職員は全員にまんべんなく風船が行き渡るように意識して打ち返すことが多くの利用者に楽しんでいただけるコツです。
高齢者に喜ばれるレクリエーション2.「卓上ボール」
風船バレーと同じようにボール一つで簡単に行えて楽しめる、また風船バレーよりは難易度が低くより多くの利用者に参加してもらえる種目です。
準備するもの
・ボール(場合によっては複数)
・テーブル
・椅子
「卓上ボール」の手順
テーブルを囲むように利用者(被介護者)を座らせて、車椅子の方はそのまま並べます。
この時隙間なく並べることでボールが落ちてしまうことを防ぐことができます。
並び終わったらボールをテーブルの上に転がして利用者に好きなように打ち返してもらいます。
補助に付く職員はうまく打ち返すことができない、あるいは打ち返す力が弱い利用者のサポートに入るといいでしょう。
高齢者に喜ばれるレクリエーション3.「音楽レクレーション」
利用者の中には自力動作ができない方もいます。
そのような方は上記したようなレクレーションの楽しい雰囲気は感じ取ることはできますが実際に動作することはできません。
しかし音楽レクレーションで音楽を流すことで音楽は聞いて楽しむことができます。
そういう意味では寝たきりの方でも参加できるレクレーションです。
準備するもの
・ラジカセ
・CDプレーヤー
・カラオケセット
・テープ
・CD
・歌詞カード
・マイク
・差し棒
「音楽レクレーション」の手順
テープやCDで音楽を流します。
利用者が懐かしいと思うような曲や、季節感の実感できる曲を選ぶとより効果的です。
職員は曲を流す際に、曲の説明や現在の季節の説明をして曲を流すと利用者も理解しやすいと思います。
ADLの高い利用者にはカラオケで歌ってもらってもいいですし、あらかじめ大きな模造紙に歌詞を書いておいて差し棒で曲の早さに合わせて歌詞をなぞると利用者(被介護者)もリズムをとれて歌いやすくなります。